このプラッターを取り付けて試聴してみましたが、また別の世界に踏み入ってしまった、素晴らしいの一言です。歪感がなくなるとこういう音楽が出てくるのか。
それから、音楽にある艶とか、演奏家の濃厚な気配、そうしたもう２ランク上の再生感覚を実感します。
このプラッターはオルトフォン・フォノフォルム系の強力なマグネットで発電するＭＣカートリッジに抜群の威力を発揮するもので、ＴＤ１２４でこれらのカートリッジの能力を引き出すためには欠かせないプラッターだと思います。
まず、音の歪感がほとんどなくなります。 音の先がひび割れていたのが、すっと先まで伸びてゆく感じですし、特にレコードの内周部でＳＰＵなどでは避けられない歪みや低音の不足が、すべて解消されます。
端的に言えば、乾いた音が、濡れるような響きになりますし、低音がクリアでゆたかなほぐれた響きになります。
私もプロトタイプをこの一年間使用してきましたが、トレース能力の向上と、何より、嫌な音がしませんし、カートリッジが正常にトレースするので、アンプやスピーカーの調整が非常に楽です。そしてクリアになるにもかかわらず、音楽性が増します。多分、フル・レストアしたＴＤ１２４を聞いて、かなりの満足が得られると思います、が、このプラッターを取り付けると、まだ、これだけの能力をＴＤ１２４は、オルトフォンは秘めていたのかと実感します。Ｓｃｈｏｐｐｅｒは超高水準の非磁性体プラッターを鋳物で製造しました。写真でご覧になれば、お分かりのとおり、鋳物としては素晴らしい精度であり、磁性も９９パーセントの水準まで取り除いています。
これは Ｍａｄｅ ｉｎ ＳＷＩＳＳ の品質です。
粗悪品や類似品を防止するため、プラッターの裏面にシリアル番号（写真の３．２０）が刻印され、製品の一個一個が管理コントロールされています。
ＴＤ１２４は現在でも、多くの音楽愛好家に支持されています。 それでも、欠点はあります。 ひとつは、鋳造鉄で製造されているプラッターが磁性体であることです。 そのために、正常に使用できるカートリッジが著しく限定されてしまいます。 その対策やアイデアがこれまで多く試されましたが、音質の面から言えば、すべて満足とは程遠いものでした。 なぜならＴＤ１２４は鋳造鉄製プラッターの開発を前提にして、内部に起こる複雑な振動を計算し尽してデザインされているため、代替金属材プラッターの違いに敏感に反応して振動のバランスが崩れ、満足できる良い結果は出せませんでした。 ＴＤ１２４は個々の部品が、有機的に作動するよう慎重に設計された、バランスの非常に良いシステムです。
トーレンス鋳造鉄製プラッター（grey
cast
iron）は
‐大きな質量（慣性は静粛な回転とダイナミクスを生み出します）
‐高硬度でありながら優れた振動制御性
‐理論に裏づけされた等方性と、形成上の精確性に優れる
トーレンスの設計段階のコンセプトである条件を満たすよう研究・開発された重要な部品です。
しかしながら、この鋳造鉄は磁性体である、というやっかいな問題も包含しています。 設計時のコンセプトをより向上するという視点からすると、この欠点を解決する代替の対策として
‐真鍮
‐ブロンズ
‐イノックス鋼
‐金属以外の物質
が考案されましたが、いずれも失敗に終わります。
十分な振動制御作用のない金属は、ベルには最適ですが、トーレンスのプラッターとしては不適格です。
これまで述べてきたことではっきりしたこと。 そう、解決法は、鋳造鉄のテクノロジーにあるのです。 要望に応える金属材、それはフレーク状の炭素を混合した真正鋳造鉄だけです。 この合金はアメリカ海軍の機雷掃海艇に使用された操舵の製造（１９４１-１９４６）のために、研究開発されました。 この合金は、トーレンスに使用されている通常の鋳造鉄製プラッターに較べ、磁力は９８％減のレヴェルまで消去されています。 同時に、トーレンスのコンセプトが要求するプラッターの条件、高硬度・拡散性・安定性・振動制御性など、いずれにおいてオリジナル材プラッターと同等あるいは向上しています。 ＴＤ１２４開発当時、この非磁性体プラッターの試作品が現実に製造されましたが（近いうちにこのページでこれを公開します）、非常に高度な鋳造技術、高価な原材料費、輸出を禁じられた金属だった、などのため、製品化は断念されました。 その後、この合金は、軍事目的以外に汎用されることはありませんでした。
さて、当時ボツになったオリジナル形態・材質の非磁性体プラッターを、ご紹介できるのはうれしい限りです。 このプロジェクトは当時のトーレンス・エンジニアを始め多くのエキスパートたちとの共同作業です。 こうして非磁性体プラッターは、スイス人により、スイス国内で再び製造されることになりました。 慎重な原材料の吟味、正確な鋳造技術、０．０１８ミリ以内の誤差許容範囲内という超精密度表面加工、厳正にオリジナルと交換可能な工業製造品です。 重量は５キログラム。
こうして、スイスのＳｃｈｏｐｐｅｒ ＡＧ により二年間以上費やして完成した、非磁性体プラッターは、日本では当所のみで販売を許可されています。このプラッターを使用した場合、ほとんどのカートリッジで、効果があります。 オルトフォンＳＰＵ、フォノフィルム、ＥＭＴ、デッカ、リーク、ピエール・クレマン等では音質の違いが顕著です。 そう、これだけでもこのプラッターを所有する理由としては十分すぎます。
愛機トーレンスの音質はたしかに向上します。 小さな違いではありません。 劇的に、そして誰にでも簡単にその違いはわかるはずです。
‐
歪み感の減少
‐トラッキング性能の向上
‐オリジナルの『トーレンス・サウンド』を失うことなく、よりゆたかな音楽性と鮮明なディテール
‐容易な取り付け
取り付け法は、プラッター中心部の三本のネジをゆるめ、スピンドルから外し、非磁性体プラッターをスピンドルにのせて三本のネジを締めるだけで取り付け完了です。居心地の良い椅子に座り、素晴らしい体験を存分にお楽しみください。
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価格 ￥１８９，０００円 （消費税込 送料別）
販売中
＊日本では、グレイのみでの発売になります。
Unfortunately all grey cast iron is more or less magnetic. If one wants to
increase these positive characteristics from a first point of view, all simple
solutions separate here to these defaults:
- Brass
- Bronze
-
Steel/Inox
- Non-metals
Materials with insufficient absorption are, while suitable for bell casting, are not a substitute for the Thorens main platters. A further unwelcome characteristic of the grey cast iron is that over time this can cause a problem with lubrication and causes graphite abrasion. This increases the slippage of the idler wheel and disturbs the synchronization.
After these comments it is clear that the solution can lie only with grey casting technology. The only material, which meets the requirements, is authentic cast iron with flake graphite. This alloy was developed for the production of drive components for minesweepers for the US Marines (employment 1941-1946). This material exhibits around 98% reduced magnetism as opposed to the usual grey cast iron used by Thorens. The desired characteristics, thus include: density, deployment stability and absorption and are similar to the original or better. High requirements at the casting technique, materials price and export quotas prevented, at that time, a broader non military use.
It makes us happy to be able to present now a main platte which exceeds its original in all areas. Our project took its beginning in intensive discussions with experts. All work could at redone, in which resident enterprises are assigned in Switzerland. Careful metallurgy, precise treatment, 0,018mm up-to-date kataphorese surface refinement and original-faithfully sprayed on strobe markings distinguish this high-quality replacement product. The weight of the platter is 5 kg.
There is no doubt as to the superiority of the new, nonmagnetic platter developed especially for Schopper AG, over the previous standard platter supplied with the original Thorens TD124.
Schopper worked with Swiss metallurgists for more than two years to create this outstanding product.
If you think, the biggest benefit is to be able to use your Thorens with the cartridge of your choice-the Ortofon SPU for example-please think again. And yes, this alone is reason enough to own this platter.
More importantly it is what this platter introduces to your playback system
which offers improved sound quality for your beloved Thorens .
These are not
minor improvements. They are VERY DRAMATIC and quite easily audible to
anyone.
Here are just a few areas where your sound quality will benefit:
- Less
distortion
- Better tracking ability
- Greater resolution and increased
detail without losing any of the "Thorens Sound"
- Ease of installation:
The platter comes without the main axle. All that is required for installation is to remove the three screws on the top of the old platter. Remove the old platter. Place the new platter on the table and then reinsert the three screws. That's it.
Sit back and enjoy this stunning improvement!
See also this Test Report
非磁性体プラッタ-
貸出中
期間は１週間です。